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コラム

健康寿命と骨粗鬆症

近年日本人の寿命は延び続けており、令和2年度の調べでは、男性の平均寿命が約81.6歳、女性は約87.7歳でした。
しかし、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間、いわゆる「健康寿命」は、平均寿命よりも男性は約9年、女性は約12年も短いことが分かっています。
いつまでも元気に過ごしていただくには、健康寿命を出来るだけ伸ばして、寝たきりにならないことが大切です。

 要介護状態になる原因第一位は運動器障害となっており、これは脳卒中や認知症の割合を上回ります。
運動器障害は主に関節疾患と骨折・転倒によるものです。
骨折は骨粗鬆症と深い関連があります。

主に転倒などにより、大腿骨の骨盤に近い部位で起こる骨折を大腿骨近位部骨折とよびます。
高齢になるとともに転倒しやすくなり、大腿骨近位部骨折を受傷する危険性が高くなります。
大腿骨近位部骨折を受傷した場合の多くは手術による治療が必要となります
入院、手術によってベッド上で過ごす時間が長くなり、筋力の低下や活動意欲の減衰などが起こり、寝たきり状態に一気に近づいてしまうといわれています。
また、一度大腿骨近位部骨折をすると、筋力が弱くなったり歩行が不安定になったりすることで、よりつまずきやすく、転びやすい状態になります
一度骨折した人が再度転んで骨折を繰り返すことを”骨折の連鎖”と呼びます。
”骨折の連鎖”を防ぐには最初の骨折を起こさないようにすることが重要です。
骨粗鬆症を早期に発見し、転んでも折れない骨にしていくことが非常に大切です。

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