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肩鎖関節脱臼について 肩鎖関節脱臼についてのイラスト

肩鎖関節脱臼とは

肩鎖関節(けんさかんせつ)とは肩甲骨(けんこうこつ)と鎖骨(さこつ)をつないでいる関節のことです。
ラグビーや柔道、レスリングといったコンタクトスポーツでの受傷が多いですが、それ以外にもスキーやスノーボードなどによる衝突や転倒により肩を強打することで発生します。

肩鎖関節は鎖骨の外側端と肩甲骨の肩峰(けんぽう)が靱帯で固定されてできています。
肩鎖靱帯:肩鎖関節面をつなぐ靱帯です
烏口鎖骨靱帯:鎖骨と肩甲骨の烏口突起(うこうとっき)をつなぐ靱帯です
靱帯の損傷の有無や鎖骨の位置によって次のように分類されます。
肩鎖関節とは

Rockwood分類

TypeⅠ 肩鎖関節の捻挫であり、靱帯の断裂はない

TypeⅡ 肩鎖靱帯は断裂しているが、烏口鎖骨靱帯の断裂はない

TypeⅢ 肩鎖靱帯、烏口鎖骨靱帯ともに断裂し、鎖骨は上方に転位して烏口鎖骨間距離が健側より25~100%増大する

TypeⅣ 肩鎖靱帯、烏口鎖骨靱帯ともに断裂し、鎖骨が後方へ転位する

TypeⅤ TypeⅢの重症型で、烏口鎖骨間距離は健側より100~300%増大する
   鎖骨の外側半分から僧帽筋、三角筋が剥離する

TypeⅥ 肩鎖靱帯、烏口鎖骨靱帯ともに断裂し、鎖骨が肩峰の下または烏口突起の下に転位する

TypeⅡ以上の損傷になると鎖骨が上へ跳ね上がってしまいます。

症状と検査

特徴的な症状としては鎖骨の外側端が浮き上がり、抑えると強い痛みを生じます
腕を上げようとすると痛くてできなかったり、反対の肩を触ろうとすると(水平内転)痛みを感じたりします。
レントゲンで肩鎖関節が外れていることが確認できれば確定です。
(レントゲンでは異常がなく、肩鎖関節を押さえると痛みがあればRockwood分類のTypeⅠ、と診断されます。)

治療方法

受傷直後から強い痛みを感じることが多いため
外傷の初期治療、RICE(くわしくはこちら)を施行して初期の炎症や痛みを軽減します。

一般的には先に述べたRockwood分類でTypeⅡ以下では保存治療が選択されます。
痛みが強い場合には三角巾や装具、テーピングなどで1~2週程度肩を安静にします。
痛みが軽減してきたら競技復帰を考慮します。
通常1から2カ月程度で痛みが治まることが多いですが、競技によっては復帰が遅れることもあり注意が必要です。

Rockwood分類TypeⅢに対する治療法の選択については意見がわかれるところであり、痛みの強さや日常生活、仕事やスポーツの環境などによって左右されます。

一般にRockwood分類TypeⅣ以上は手術治療が適応となるとされています。

手術には様々な方法が報告され、臨床的には良好な成績が得られていますが、再脱臼や合併症などの問題もあり、決定的なものはないようです

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©医療法人幸鷺会

文責・監修森 敦幸

(整形外科専門医・日本スポーツ協会公認ドクター)

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